オーストラリアは英語でOK?

オーストラリアの言語は何?と聞かれれば大半の人は英語、と答えるはずです。実際間違ってはいないのですが、100パーセント正しい答とはいえません。現在のオーストラリアはおもにヨーロッパ圏からの移住者によって成立しており、英語だけでないさまざまなコミュニティが存在しています。そして忘れてはならないのがもともとオーストラリアで生活していた人たちの言語。これらについても知っておかなければオーストラリアについて知ったとはいえません。

まず英語についてですが、わたしたちが思い浮かべる英語とはやや異なる「オージー英語」と呼ばれるものです。オーストラリア独自のアクセント、つまり訛りがあるもので、文法などの点ではイギリス・アメリカ英語と大きな違いはないものの、発音の面で違いが見られるのです。実際TOEICで高得点を取得した英語力に自信がある人がオーストラリアへ赴いた際、何を言っているのかチンプンカンプンだったというエピソードがよくあります。またイギリス人やアメリカ人も現地で戸惑うといいます。この点はビジネスシーンでも重要なポイントとなります。ビジネス英語をしっかり身につけていても、肝心の発音の部分でうまく聞き取れずにスムーズにやりとりができないこともあるからです。メールなど直接対面しない環境では何の問題もなく意思疎通ができていたにも関わらず、いざ対面して直接話をする時になってうまくコミュニケーションが取れない、といった可能性も考えられます。

英語以外の言語についても見てみましょう。言語比率ではオージー英語を使用する人が約8割を占めています。逆に言えば2割は異なる言語を使用しているわけです。他の内訳は中国語が2.1パーセント、イタリア語が1.9パーセント、その他が11.1パーセント、複数の言語を使用するなど不特定が5.8パーセントとなります。英語に匹敵する勢力を持つ言語こそないものの、覚えておく必要がありそうです。

その他の多くを占めるのがもともとの住民(アボリジニ)が使用してきた言語、「オーストラリア諸語」と総称されるものです。その数は非常に多く、確認できるだけでも200言語程度はあるとされています。代表的なところではアリャワル語、東西アラーンテ語、カラ・ラゴ・ヤ語、ガーニャチャッラ語など。また世界的に有名なところではすでに消滅してしまったタスマニア語も挙げられます。これらの言語は実際のところビジネスの分野で使用される機会は皆無といってよいでしょう。しかしオーストリア文化と歴史を構成する重要な言語ですから、こうした言語があり、さまざまな文化が存在している国なのだということは知っておく必要があります。